2008年11月06日

神になった日本人

「実在した人物を死後に神や仏として祀りあげる」のは日本特有のものだそうです。

民俗学者の小松和彦さんが案内人を務めるMHK「知るを楽しむ」が現在放映中(朝10:05)です。
人気があったのか再・再放送で上記テキストも探せば本屋にあります。

人を神として祀るのにも2つ有り、この世に恨みを残して非業の死を遂げた人の怨霊を除去するために祀る「祟り神」と、生前に傑出した業績を残した人を称えるために祀った「顕彰神」。 番組ではそれぞれの神を分かりやすく紹介しています。
史上最大の祟り神は「崇徳上皇」だった。神になることを望んだ権力者「豊臣秀吉」、など毎回興味深い。

関西在住の小松和彦氏は、タブーとされていた「鬼」「闇」「呪い」「怨霊」など日本文化史の「負」の部分を分析し、日本人や日本文化の謎に迫ってる点で面白い。朝廷や権力者のみならず庶民までもが、つい最近まではいかに怨霊や祟りを畏れていたかも良く分かります。

そう言えば我々も、山・川・木々・雷・雲など、自然界には「霊魂」が宿っていると考え、人には「人魂」(ひとだま)や「言魂」(ことだま)が宿り、死んでも「たましい」は残ると言う観念を漠然と持ってるような気がします。
小松氏は、祟りを畏れると言うことは同時に「癒しの」観念にもつながると言っています。 ストレスの多い現代人だからこそ「癒し」につながる「魔界」や「怨霊」の一端を覗いてみてはどうでしょう。  


Posted by 李欧 at 17:00Comments(0)日々の雑感
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